年次有給休暇5日間の強制取得(1)

いよいよ働き方改革法案の中の年次有給休暇5日間の強制取得が4月から始まります。

4月1日から全員が適用というわけでなく、入社日基準で有給を与えている場合は、例えばある従業員は10月1日に今年の発生がある場合はそこから1年間に5日というカウントになります。

その人は4月1日から9月30にまで取得した有給は、最初の有給5日分の対象になりません。その点を念頭に管理していくことになります。

そして有給の5日取得は、どのような形でも取れていればよいわけですが、これまで5日以上取れていない従業員は、時季指定をしてでも取らせる必要があります。

その場合これまでのように
(1)労使協定で計画的付与とする方法 
(2)部署ごと又は個人ごとに意見を聞いて付与する方法
があります。

(1)は夏休みとか年末年始で一斉に指定する場合でこれまでも行われてきましたが、
(2)は新たな方法として、「個別面談」や「書面の提出」のように、従業員の意見の聴き、個別に時季指定するという方法になります。

実際には(2)の方法が多く取られるような気がします。

また 会社と従業員で時季指定が合わない場合は、従業員の意見を尊重するように努めなければならないとする努力義務ですので、最終的には会社が従業員の意見を聴いた上で強制的に時季指定ができると考えても良いということになります。

そして一度行った時季指定を根拠なく取り消すことはできないとしていますが、急に忙しくなり、当初の予定を変更して時季指定を変更することも十分想定できますので、就業規則への記載が根拠条文として、取り消し、変更できるようにすることも必要かと考えます。