地域別最低賃金額の改定

毎年10月をめどに、全国の地域別最低賃金額が改定されますが

今年は全国一律で28円という答申取りまとめ、公表されています。
東京都は現状1,013円でしたので28円プラスして1,041円になります。 

時給の対象者だけでなく 
基本給においても月間平均労働時間が162時間の会社ですと168,642円 が最低賃金になります。 
これまでが164,106円ですので 4,536円上げなくてはならないこと になります。 
固定残業を入れている会社は基準内賃金がこの金額より下回ることがありますの で要注意です。

賃金を上げなくてはならないという流れは
2019年OECDの調査によりますと
日本人の平均年収は3万8617ドル
米国(6万5836ドル)、
ドイツ(5万3638ドル)など先進国から大きく下回っていて、
なんと韓国(4万2285ドル)にまで抜き去られてしまっているとしています。

当然物価も上がらず 
コロナ前のインバウンドは、日本の文化的魅力だけでなく、
物やサービスが安いので来日するという面もあることが言えます。

ただしこのように労働は賃金とのしばりだけはなく
べつの側面もあるとする考えもあります。 

「シャドウワーク」 という言葉があります。
本来は家庭における家事・育児の賃金換算されない労働等に使われてきましたが
サービス残業,職場の宴会,自己啓発という名目で行われる研修なども,「シャ ドウワーク」
と認識され、あまり良い意味でつかわれていませんが、

昨今の多様な労働形態、ボランティア活動など、
自主的に行われ,自らのキャリア形成,有為な経験の蓄積につながれば、
賃金という対価を上回るメ リットが当人に理解できている場合があるなら
その機能や今後の扱いが検討されるべきでないかと
明治大学の野川忍先生がいわれています。